精霊流し
毎年8月15日に行われる精霊流しは、お盆前に亡くなった方の遺族が故人の霊を西方浄土へお送りするために、手作りの船を曳きながら町を練り歩く長崎の伝統行事です。
今年は幼なじみの友人のお父様の初盆ということで、参加させて頂きました。
同級生もたくさんいて、爆竹をやりながら談笑などをし、楽しく船を曳いていました。
ところが、ある地点で全く進めずどうしたのかな?と思っていると、、、とんでもないことに!少し先を行ってた船が炎上し大変なことに!!
火の回りが早くあっという間にすごい炎に!!すぐ消防車が消化にあたり…
あっという間に木の骨だけになってしまいました。鳳凰モチーフの立派な船で、お披露目もままならず燃えてしまい、とても残念に思いました。
この様子は全国ニュースでも放送されるほどでした。わたしも精霊流しはずいぶん見てきましたが、炎上して木枠だけになるのは初めて見ました。長崎の精霊流しは爆竹や花火をこれでもか!っというほどやるので、小さい引火などはよくあります。初めて見る方はきっとびっくりされると思います。
その精霊船も最後は「流し場」と言われるところにたどり着きます。
後ろにショベルカーが見えると思います。精霊船は流し場に無事到着すると、そのショベルカーにあっけなく粉砕されます。この光景はなんとも切なく、あっという間で、とても複雑な気持ちになります。故人を思い、一生懸命に作った船が一瞬で壊されるんです…
恐らく長崎市民はこれで一区切りというか、初盆までの故人への悲しい気持ちの切替えの瞬間だと思う人が多いと思います。
賑やかで寂しい夏の伝統行事です。